丸留物語第2話 48勾留

丸留物語

第2話目を書いてるけどこの話はあくまでもフィクションである。

パクられた日の夜

全く眠れなかったって所から。

当然毎日朝は来る。

この日も朝はやってきた。

「起床!」の声とチャイムの音がかぶる。

ココからはバタバタだ。

布団を畳んで部屋のほうきがけ。

トイレ掃除。

畳んだ布団は布団部屋に入れる。

そこから顔洗って歯磨き。

そして部屋に戻る。

朝ご飯の時間。

この警察署は朝昼晩弁当だった。

警察署によって朝がパンだったり昼がパンだったり。

初日の朝ご飯は納豆とハンペン。

それに白飯。

味噌汁。

想像して欲しい。

朝ご飯は弁当です!

フタを開けてごらん!

「パカっ!」

納豆と三角形のハンペンだけ。

その光景を見て平静を装える程当時の私は大人では無かった。

ハンペンと納豆をおかずにご飯をたいらげる周りの奴らをみながら

俺はコイツらとは違う!

と、手をつけなかった。

ちなみに今なら朝ごはん納豆とハンペンでも普通に食べる私です。

美味しいのにね、あの頃の私は世間知らずでした。

で、初日の朝ご飯の後は、てか、留置所では朝ご飯の後に運動の時間がある。

留置所には壁に囲まれたテラスなようなものがある。

塀に囲われてるけど天井は開けてるみたいな、そこで皆んな仲良くタバコを吸う。

留置所ではそれぞれ皆んな番号で呼ばれる。

タバコも何番のタバコみたく1人2本まで自分のタバコが与えられる。

運動の時間にタバコ2本と髭剃りや、爪切りをしながら他の房の人間とコミュニケーションをとる。

話がそれた。

パクられたら48ルールがある。

48時間の間に10日間勾留されるかどうか

その後追加で10日間追加で勾留されるかどうか決まる。

大体パクられたら当日取り調べを受けて翌日検事調べが有る。

検察庁へ行くのだ。

例えば東京だと

第なんとか系統って感じで色んな地域担当のバスが走ってる。例えば板橋署から池袋、王子とか赤羽、秋葉原とかの警察署で検事調べを受ける人達を拾って霞ヶ関の検察庁へ行く。

埼玉だとあちこちの系統が警察署よって所沢とか大宮の検察庁へ行く。

市営バスと似ているけど違うのは

手錠かけられて腰に紐巻かれて

運賃はかからない

パクられた翌日、検事調べへ行く事になったがここで問題発生!

パクられた時にフード付きの厚手のパーカーを着ていた。

警察署内ではフード付きのパーカーは着用禁止になっている。

自殺防止のため。

検事調べに行かないといけないけど上着はパーカーしかない。

留置所で洋服借りれるけどドラゴンボールみたく洋服に丸留って書いてある。

ぜったい着たくない。

2月半ばで寒いのに

「大丈夫、寒くない!」

と黒のtシャツで一日中すごした。

検事調は1日かかる。

5人部屋位の部屋に数人集められて朝から夕方まで閉じ込められる。

ずっと手錠したまま。

小声ならお喋り出来るから色々情報を聞き出す。

本当は各警察署に捕まっている共犯の情報を知りたかったけど結局は朝飯がパンなのか昼飯がパンなのか、みたいな情報しか手に入らない。

時たま聞かれる。

寒く無いんですか?

しかし待ち時間が長い。

朝に検察庁に到着したのが10時くらい。

12時に弁当が配られる。

ソースとか醤油は安い食堂にあるような容器

そんな素振りは見せないが、しかし寒い

2月半ばにTシャツ姿だ。

またもや隣の奴に聞かれる

「寒く無いんですか」

大丈夫ですと答える。

ミジメを体感したのって何年振りだろうか。

検事の取り調べが終わって夕方皆んなでバスに乗って各警察署へ帰る。

クタクタだ。

ココで勾留延長無ければ無事に釈放だ。

夕方留置所で弁当食べながら思う。

万が一、間違えてこの後釈放にならないかな?

晩御飯食べ終わってしばらくして留置所の担当が藁半紙を持ってくる。

64番!勾留延長だから指印押して!

だよね

64番こと私、10日間勾留延長になりました。

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