丸留物語第11話 2室のインテリヤンキー君

丸留物語

2室にはサトウさんの他に若いヤンキー君がいた

地元のいじめられっ子を恐喝した罪でパクられた

かなり頭の良い進学校を卒業したにも関わらず卒業後は電気設備の職人となり今は1人親方として頑張っている

この先娑婆に出たらどんな仕事につこうか考えていた私はヤンキー君に電気設備の話を聞いた

1人親方って稼げるのか、いいね。

でもせっかく頭がいいならもっと別の道もあっただろうに

ヤンキー君視点で進めていこう。

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高校ではかなり浮いていた

偏差値70を超える進学校

男子校だったけど周りには似たタイプは居なかった

ナヨナヨしたオタクやホモばかり

いつも誰かの頭をはたいてた

その度に教師にチクられる

説教されるの繰り返し

修学旅行で他校に集団で絡まれていたクラスメイト達を見かけて1人で集団をやっつけた

何でお前みたいな奴がこんなオタク達と一緒に居るんだ?みたいな事を捨て台詞に逃げていった

それからはオタク達の頭をはたいてもチクられる事はなくなった。

地元の仲間は悪い奴ばかりだ。

奴等と違うのは勉強が出来るだけで同じヤンキーだった。

ヤンキーに誇りを持っていた。

高校卒業したら職人の先輩のお世話になった

電気設備の仕事

理由は雨の日も部屋の中で働けるから

セットした髪型が崩れるのがどうしても嫌だった。

20歳過ぎる頃には独立していた

愛車は日産キャラバンとバブ

昼はキャラバン

夜は仲間とバブでブンブンしていた

地元には根っからのいじめられっ子がいる

昔からそいつをイジメるのは日常生活の一部だった

毎日忙しい合間を縫ってわざわざ呼び出しては仲間達とそいつをいじめてた

むしろ感謝されているとすら錯覚していた

毎月かなりの金を稼いでいるのに恐喝をした

あろうことかソイツは警察に駆け込んだ。

そしてパクられた。

弁護士によると被害弁済して謝罪文書いて慰謝料払えば不起訴、起訴されても執行猶予と言われた

これを機会に生き方を変えよう

新しく2室に来た人はこの先長そうだ

こんな風にはなりたく無い

彼に一言言われた

「いい勉強になったな」

俺、勉強だけは出来るつもりだったけど

母さん、俺、一からやり直すよ

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