丸留物語 第25話 留置所生活でのお正月

丸留物語

師走になって一気に冷える日が増えて来た

相変わらず支給されたペラペラの毛布1枚で日中を過ごすのは寒い

トレーナーの上にジャンパーを着込んでも場内は冷える

隙間風すら吹いている

そんなある日

隣の房の住人が留置のオヤジに怒鳴り始めた

「コッチはさみぃんだよ!俺らが低体温症になったら責任取れんのかよ!」

この様な内容で1時間程がたくれてただろうか

留置課長も出て来ていた

その日の夕方、我々に支給される毛布が2枚になった。

当然彼はヒーローになった

3日間くらいだけど

年末年始はとにかく辛い

房から出るのは朝と夕方の歯磨きの時だけ

運動も面会も無い

12/28~1/3までは狭い房の中で3冊の雑誌、ノート、2枚に増えた毛布

コレだけで時間を潰さなければならない

長期の留置生活での課題はなんといっても時間の潰し方だ!間違いない!

年末年始、留置所ではなくて拘置所なら生活は全然違う

留置所が近所の仕出屋からいつもの弁当を手配する他に晩にみかんを1つ付けてくれるのに対して

拘置所なら拘置所内の売店に売ってる物を自分で買うことが出来る。

それこそ日用品から缶詰めやらようかんやら座布団まで買える。

だからみんな年末は拘置所に行きたがる。

無事に年を越したが留置生活はまだまだ続いて行く。

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